矯正歯科ORTHODONTICS
歯並びを整えたい、キレイにしたいと思っている方へ
歯列矯正治療の目的は、ただ美しい見た目の歯並びを作ることだけではありません。
「整った噛み合わせ」は、「全身の健康を維持する助け」であるため、患者様の全身の状態、お顔立ちや顎関節の調和を考慮した歯列矯正治療でなければなりません。
当院では、顎関節症を引き起こす要因を解明することに重点を置いており、歯列矯正治療中に顎関節症を引き起こすリスクをあらかじめ軽減もしくは、引き起こさないように治療計画を立案します。
また、笑った時の口元の美しさと機能性の両方を兼ね備えた歯列矯正治療を達成するために、多数の資料採得を行い、診断及び治療計画をさらに立案していきます。
当院の矯正治療の考え方

▶歯並びをきれいにするだけが矯正治療の目的ではありません
矯正治療は、「美しい歯並び」「お顔立ち」「顎関節の安定性」「噛み合わせ」の融合が不可欠です。見た目の改善だけでなく、顎関節つまり顎位を正しく整え治療を進めていくことが、長期安定性を維持できる歯列矯正治療となります。当院では、顎関節や顎運動に配慮した矯正治療を提供し、根本的な解決を目指しています。

▶見た目の美しさとしっかり噛める噛み合わせの両立
矯正治療では、歯並びの美しさとしっかり噛める機能性の両方が大切です。最近では、見た目は整っていても「うまく噛めない」とお悩みになってご相談に来られる方が増えています。 よくよく調べてみると、その多くの方が顎関節にトラブルを抱えていらっしゃいます。 そのため当院では、矯正治療を進める際に、まず顎の位置や顎関節の状態をしっかり確認し、見た目だけでなく機能面でもご満足いただける治療を大切にしています。

▶顎関節の状態によっては事前の治療が必要です
矯正治療を始める際には、まず顎関節に問題がないかをしっかりと確認します。初診時には、顎関節のCT撮影やレントゲン、必要に応じてMRI検査、さらに顎の動きや口の開閉状態などを詳しく調べます。実際、これまでの診察でも高い割合で顎関節症が見つかっており、その場合は矯正治療を始める前に、まず顎関節の治療を行います。顎に不調があるまま矯正を進めてしまうと、ある日突然噛み合わせが大きく変わったり、口が開きにくくなったり、歯の動きが鈍くなるなどのトラブルが起こるリスクがあります。そのため当院では、まず顎関節の状態や顎の位置をしっかり確認し、安全でスムーズな矯正治療につなげていきます。
当院で行う矯正治療
ワイヤー矯正(マルチブラケットシステム)
当院では、ワイヤー矯正(マルチブラケットシステム)を取り入れています。 この方法は、歯の動きを細かくコントロールできるだけでなく、顎の位置を調整しながら治療を進めることができるのが特徴です。 昔ながらの矯正方法ではありますが、長期的に安定した噛み合わせを得るためには非常に効果的で、安全性の高い信頼できる治療法です。
当院ではアライナー矯正治療は行なっておりません
アライナー矯正治療においては、顎関節症を引き起こすリスクが指摘されており、近年では実際にそのようなご相談を受ける機会も増えてきました。当院にも、アライナー矯正後に顎の痛みや不調を感じてセカンドオピニオンとして来院される方がいらっしゃいます。こうした背景を踏まえ、当院では現在、アライナー矯正は採用しておりません。
治療費用と通院期間
- 成人矯正:¥1,440,000~(税込)約2年半~3年半
- 混合歯列期(小児):¥385,000~(税込)治療開始から成長の完了を見届けるまで
- 小児矯正(乳歯列期):¥88,000~(税込)治療開始から成長の完了を見届けるまで
治療の通院頻度は、治療段階に応じて月1回、もしくは2ヶ月に一度程度となります。
矯正治療の流れ

1. 初診相談・カウンセリング
まずはじめに患者様からお話を伺います。主訴、つまり今一番困っていること、もしくは一番気になっていることや改善したい事柄を確認いたします。その後、他に気になっていることをじっくりと伺って参ります。パノラマレントゲン写真、セファロ規格写真(正面、側面)、顎関節のCBCTの4種類のレントゲンを撮影いたします。撮影したレントゲン写真を見ながら、現在の骨格的な状態についてお伝えをしながら歯列矯正治療の流れについてお話を進めていきます。

2. 精密検査
患者様の口腔内の状態を把握するためには、歯列模型は欠かすことができない資料です。当院ではパナデント咬合器に患者様の模型をつけていきます。顎関節の状態をさらに確認するため、MRIの撮像を行います。
- 顎運動検査(顎の動きを確認する検査です)
- 口腔内写真
- 顔貌写真の採得

3. 矯正治療計画の提案
精密検査の結果をもとに、顎関節や顎の位置を考慮した矯正治療の計画をご提案いたします。治療の選択肢としては、2〜4パターンのプランをご提示し、それぞれのメリット・デメリットについてもわかりやすくご説明いたします。内容にご納得いただいた上で、治療をスタートします。

4. 治療の開始
まずはスプリント療法から開始します。スプリントの装着時間は患者様の状態によって異なりますが、基本的には夜間の就寝時、もしくは食事の時間以外は常に装着していただく「フルタイム装着」をお願いしています。スプリントの調整は、2週間〜1か月の間隔で行います。この療法を3か月から半年ほど継続し、顎関節の状態が重い方の場合は約1年間にわたって行うこともあります。その後、再度精密検査を行い、次の治療ステップへ進みます。

5. 定期的なチェックと調整
スプリント療法終了後には、改めて精密検査を行い、治療計画の見直しと歯列矯正治療のご説明をさせていただきます。これは、スプリント療法によって初診時とは噛み合わせなどの口腔内の状態が変化することが多いため、正確な資料を再度採得する必要があるためです。最新の状態をもとに、より適切な治療計画をご提案いたします。

6.矯正装置の装着
歯面の清掃を丁寧に行ったうえで、ブラケットの装着を進めていきます。治療期間はおおよそ2年半から3年半ほどが目安となりますが、インプラント治療や外科的処置が必要な場合には、さらに2年ほど延長する可能性があります。

7.矯正治療終了
歯並びが整い、噛み合わせも安定したら、矯正装置を取り外します。 装置の取り外し前には、初診時と同様の資料を再度採得し、治療の効果や経過をしっかり確認します。

8.保定期間
矯正装置を外すと、歯は元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起こることがあります。そのため当院では、取り外し可能な保定装置を使用し、噛み合わせが安定するよう経過をしっかり見守っていきます。保定期間中は、目的に応じて3種類の装置を使い分けていただいています。
20歳前後の患者様については、成長が完全に終わるまで継続的な経過観察が必要です。すでに成長が終了している方には、3ヶ月から半年に一度のペースでメインテナンスのご来院をお願いしています。